「子供を信じると言うこと」《♯25 信頼性》
子供を信じると言うこと 《#25 「信頼性」》
アメリカ同時多発テロ(911)を題材にした映画やドラマはいくつも作られています。
私も数本の作品を観ましたが、最近観た映画で、子供を信じることについて、
とても考えさせられた作品があります。
【ものすごくうるさくて、ありえないほど近い (2011)
:EXTREMELY LOUD & INCREDIBLY CLOSE】
監督:スティーヴン・ダルドリー、出演:トム・ハンクス、サンドラ・ブロック、トーマス・ホーン、マックス・フォン・シドー
この映画は、あの同時多発テロで父親を亡くした少年が、父親の死を受容するまでの心のロードムービーです。
あの「最悪の日」から一年、やっと父親の部屋に入ることが出来た少年は、
父親のクローゼットで、ひとつの鍵とメモを発見します。
少年は、それが父親から自分へのメッセージと感じ、
その鍵を使うことの出来る「鍵穴」を、探しだすことを決意します。
父親をいきなり亡くしてしまった彼は、典型的なPTSDの症状で苦しんでいますが、
ニューヨーク中の「鍵穴探し探検」という無謀な冒険をはじめます。
鍵とメモという、父からの声なき指令により、少年が歩き続る鬼気迫る姿はまともではないし、
母親(サンドラ・ブロック)にヒステリックに反抗するシーンなどは、
彼の心の傷の大きさを表し、「どうしてあげたらよいのだろう」と、
映画の話なのにすっかり同調させられてしまいます。
途中から、その「鍵穴探し探検」に同伴するようになった、
マックス・フォン・シドーが演じる言葉を失った老人との出会いが、
物語を膨らませていきます。
その老人は、実は亡くなった父親の父、つまり少年の祖父である可能性が高いのですが、
彼にも辛い過去と事情があるようで、話すことが出来なくなったことに、
それこそ言葉にならない事情があったのだろうと想像され、切なさが増します。
この少年の「鍵穴探し探検」は、母親には内緒でしたが、
母親は息子が何をしているのか、どのように苦しんでいるのか、実は知っていました。
しかし、その事実は息子には話さずに、彼が尋ねて行く前に、
その日訪れる予定のお宅へ行って、事情を説明してまわっていたのでした。
その事実は映画の最後にわかるのですが、
夫を亡くした一人の女性として、母として、
かけがえのないひとり息子を、
無謀な「鍵穴探し探検」に何事もなかったような風を装い送り出し、
影から支え続けます。
彼女は心配で仕方ありませんが、彼が納得するまで、無謀な「鍵穴探し探検」を支え続けるのです。
少年を信じる強さと、息子が帰ってくるまでの不安におののく姿が胸を打ちます。
このストーリーは、数年間に渡るお話ですが、
この時間は、父の死を受け入れる瞬間を先に引き延ばし、
「父性」を少年の心に染み込ませていくためには、必要な時間なのでしょう。
この映画は、少年の成長とともに、
大切な人を亡くした家族の心の快復の軌跡でもあります。
それぞれが信頼し、信頼性を発揮し、
後はひたすらお互いを愛し、慈しみ合う。
お互いの心を尊重すればこそ、「待つ」「信じる」時間が時には必要です。
そして、その人が一生懸命になっていることに、
その状態に、ただただ「寄り添う」。
「信じる」ということ、「信頼される」ということ。
それは、家族や友達、愛している人たちのためなら、
喜んでそうしていきたいことのひとつですね。
その人が大切な人なら、「待つ」「信頼する」ことも愛情のひとつですね。
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「信頼性」
信頼性とは信頼してもらう価値があるということです。
あなたは常に最善を尽くし、約束を守り、
コミットしたことを最後までやり抜きます。
信頼に値する人は、言ったことは必ず実行します。
信頼性があるということは、どんな状況においても
成功への鍵となります。
リンダ・カヴェリン・ポポフ 著/ 大内 博 訳/ 太陽出版
「52の美徳カード」「52の美徳教育プログラム」より
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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